旧劇 太功記十段目 尼ケ崎の塲
浅草で人気を博した女役者・中村歌扇とその一座は、明治41(1908)年に梅屋庄吉率いるMパテー商会にその評判を買われ、映画に起用された。本作は現存する数少ない出演作の一つで、明智(劇中では武智)光秀のいわゆる「三日天下」の史実を浄瑠璃や歌舞伎として劇化した「絵本太功記」の最も知られた十段目(「太十」とも呼ばれる)を映画化したもの。謀反を起こした光秀(市川左喜次)が宿敵・真柴久吉(中村歌江)と誤って母・皐月を竹槍で刺し、皐月と妻・操(中村歌扇)に諫められる場面と、瀕死の息子・十次郎との別れの場面、そして久吉と戦場での再会を約束する場面が残されている。
映画詳細
- 映画題名
- 旧劇 太功記十段目 尼ケ崎の塲
- 映画題名ヨミ
- キュウゲキ タイコウキジュウダンメ アマガサキノバ
- 製作年(西暦/和暦)
- 1908(明治41)年
- 時間(分)
- 17
- サウンド
- サイレント
- カラーの種類
- 白黒
- 製作会社
- Mパテー商会
- 公開年月日
- 1908年12月10日
- スタッフ
- 梅屋庄吉[製作]
- キャスト
- 市川左喜次(武智光秀)中村歌扇(その妻 操)中村歌江(真柴久吉)
- フィルム映写速度
- 16
- 備考
- 元素材は、2000年度に川喜多記念映画文化財団所蔵の不燃性35㎜上映用ポジフィルムより複製した35㎜インターネガ(フィルムストック:EK 5234 FL 2000、尺長:1044.06フィート)。ただし、本サイトで公開するデータでは、ネガの中間部分にあった黒味を除いている。